一般社団法人 教育総合サポート みらい

研修会のご案内

9月~11月 ブラシュアップ/みらい学講座 開催のご案内

 9月から11月の3日間,午前午後の6回に分けて,以下のテーマで日常の実践に役立つ心理学講座を開催します。会員には別途連絡をしていますが,会員外の方で参加を希望される方は,上記の問い合わせ先までご連絡ください。連続講座となっていますが,各回ごとの参加も可能です。

 日時  午前10時~12時 午後1時~3時

 〇 9月8日(日)第17回講座(午前)「アドラー心理学に基づくコミュニケーションの実際」 講師:藤井謙介(法人理事・公認心理師) 第18回講座(午後)「進化心理学の視点」 講師:美間雄二郎(法人会員)

 〇 10月6日(日)第19回講座(午前)「エンカウンター演習」 講師:多田浩三(法人理事長・精神保健福祉士) 第20回講座(午後)「聖地論」 講師:美間雄二郎(法人会員)

 〇 11月10日(日)第21回講座(午前)「成年後見制度の現状と課題」 講師:平川利人(NPO法人成年後見・こうべきずな理事長) 第22回講座(午後)「幸福論」 講師:美間雄二郎(法人会員)

 場所 神戸市産業振興センター会議室903(11月のみ803)(神戸市中央区東川崎町1-8-4)

 お問合せ先 E-mail ecs-mirai@ymail.ne.jp 携帯(事務局直通) 090-4901-3421 

 その他 9月研修会の終了後,会員の親睦を目的とした“ワインカウンセリング”を予定しています。お時間があればぜひご参加ください。人数把握の都合上,参加申し込みは事前にメール等でお知らせください。

神戸教育カウンセリング研究会入会のお勧め

 21年の法人発足に伴い,活動を停止していた神戸教育カウンセリング研究会は,本法人と協力関係にある任意団体として,23年秋から活動を再開しました。今後,法人が活動の柱を福祉や学校,社会教育関係者等の対人援助サービスに携わる方々への個人カウンセリングのスキル向上を目的とした研修会を行うのに対して,本研究会は,集団の質の向上に寄与するという教育カウンセリングの基本理念に基づき,集団を対象にしたカウンセリングや心理教育に関する研修会を行います。また,アドラー心理学の考え方を基本とし,それに基づく対人関係の在り方や集団育成についても継続的に学びます。具体的には,アドラー心理学に基づく集団育成(学級・学年経営),エンカウンター,Q-Uについての研修会を予定しています。

 上記の趣旨に賛同し,研修会に参加を希望される方は,上記,法人E-mailまたは電話でその旨をご連絡ください。折り返し,研修会の予定等をお知らせします。

 

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法人の事業内容

法人のミッション / 事業目的〈23年5月〉

(一社)教育総合サポートみらいは,カウンセリングの職業専門家(俗にいう職業カウンセラー)を養成することをミッション(定款でいう事業目的)としていません。本法人の会員は,学校教育や社会教育,福祉,産業など様々な分野で活動しています。それらの会員に対して,その職業生活や日常生活を送るうえで有益な心理学の知見,特に傾聴をはじめとするカウンセリングに関する研修を行うことで,『カウンセリングマインドとスキルを高める』ことをその目的としています。言い換えれば,専門的な知識を有したうえで,広い視野に立って,学んだことをそれぞれの生活の場において実践し,活用しようとするゼネラリストを養成することを目的とします。

 本法人において,会員とは,この法人のミッションに共鳴し協力しようとする個人・団体を指しています。個々の会員にとっての実践の場は,それぞれの職業生活や日常生活,すなわち生活の場であり,会員には,その生活の場を安心して生きることのできる場,アドラー心理学で云うところの「共同体感覚」のある場所にしていくことが求められ,それが個々の会員にとってのミッションとなります。

 法人が認定するサポートカウンセラーは,学んだことを実践し活用しようとする人たちに対して,心理学等の知見やそれぞれの社会経験をもとに専門的な助言(スーパーバイズ)を行うことが,その果たすべき役割でありミッションです。

法人設立の旨意〈21年5月〉

 今,子どもたちを取り巻く環境は,1年以上続くコロナ感染症の影響を受けて混迷の度合いを深めています。従来のような,決められた時間に登校し,集団で授業を受け,放課後は課外活動に参加して仲間とともに活動するという,それまで当たり前であった教育活動が変化を余儀なくされています。
 国内の社会情勢を見ても,打ち続く緊急事態宣言に人心は疲弊し,自粛警察やワクチンハラスメントに象徴されるゆとりを失った対人行動に走りがちになっています。経済活動が停滞した結果,この何十年進行してきた経済的格差がさらに拡大しています。
 また,そのこと自体は必要な措置とはいえ,“ソーシャルディスタンス”という名のもと,人との距離を取らざるを得なくなりました。ですが,社会とは人とつながるものであるはずですから,本来の意味での社会的距離とは人とのつながりを円滑に保つ距離のはずです。そういう意味で,今“ソーシャルディスタンス”と呼んでいるものは,社会的距離ではなく防疫距離とでも言うべきものでしょう。
 さらに,世界情勢に与える影響も見逃せません。この感染症が,最終的に世界の結びつきを強める方向に向かうのか,それとも分断へと向かうのか,今はまだ不透明なままです。あらゆる集団,組織,そして世界は,このコロナ感染症を試金石に助け合いへと向かうのか分断へと向かうのか,その本質を試されていると言って良いでしょう。

 その中で,私たちは,現在の学校教育が抱える諸問題の解決に有益なヒントを与える理念として故 國分康孝が提唱した“教育カウンセリング”を学ぶ団体として活動を続けてきましたが,得た学びを実践に活かすことで,この混迷する社会に寄与する必要があると考えました。
 特に,現在の学校教育において不適応を起こしがちな子どもたちおよび成人に対して多面的な教育サポートをおこない,その“未来を描く”手助けをすることを活動の目的としています。法人の名称である「教育総合サポートみらい」には,そういう思いが込められています。

 この法人は,現行の学習指導要領でも配慮の対象として例示されている不登校や引きこもりの状態にある子どもたち,発達に課題のある子どもたち,外国にルーツを持つために何らかの不適応を起こしている子どもたちをサポートすることを主な活動の柱としています。ただ,私たちはこれらの人たちが一方的に社会に同調することをもって“社会適応”とは考えていません。この社会を正しく維持していくためには「多様性の尊重」を共通理念とする必要があるからです。そのためには,学校の教員や心理職,カウンセラーといった,従来“専門家”と見なされる立場の人だけでなく,社会の常識とバランス感覚を有する多様な背景を持つ人々が集まって,この課題に対してお互い持てる“知恵”を出し合う必要があります。そういう多様性・ダイバーシティに基づく子どもたちへの対応は,大きな誤りを起こさないと考えるからです。

 子どもたちの未来を支え維持していくのは,決して少数の専門家の力ではありません。この世の中をひとつの「共同体」と考え、お互いが“良き隣り人”として結びつきながら、得た知識を手腕にして実際に社会で活用しようとし,子どもたちと“ともに歩もう”と考える多くの方の力が必要です。そういう方々がこの法人に参加し協力してくださることを願ってやみません。